14日、能登半島地震の被災地を初めて訪問した岸田文雄首相に、
不自由な避難生活を送る被災者からは厳しい声も上がった。
関係者によると、避難所となっている石川県珠洲市立緑丘中学校には
正午ごろから約30分滞在。
校舎1階の教室で被災者を励ましたほか、炊き出しの様子などを視察した。
「裏金問題もある中でのパフォーマンスではないか」。
3階の教室に身を寄せる市内の60代女性の反応は冷ややかだ。
「わずかな時間、1階をのぞいただけでヘリコプターで帰っていった。
どんな思いで来たのかもわからない」と取材に不満をこぼした。
今の一番の希望は生活基盤を整えることだといい、国の経済的支援を望んだ。
一方、歓迎する声も。
自宅が全壊した市内のパート従業員の男性(65)は、首相の訪問時、避難所の体育館で
段ボールベッドを組み立てていたという。
男性は「岸田さんには会えなかったが、国のトップが来てくれて励みになった。
ここまで足を運んでくれたことは意味があると思う」と評価した。
市内に帰省中に被災した金沢市の男性(65)は首相の視察には「関心が無かった」
といい、訪問時は避難所から外出していた。
「首相には、この先のビジョンを示し、首長と連携して安心して珠洲に戻れる
街づくりのプランを立ててほしい」と求めた。
同県輪島市の中学校で岸田首相を案内した三谷正寿さん(68)によると、
首相は「大変でしたね」「避難所生活で困っていることはないですか?」
と膝を折って被災者の話に耳を傾けていたという。
被災者からは「一日も早く、安心して生活できる空間を作ってほしい」との声が
上がっていた。
首相が来たところで、何も出来ない。
それが現実だと思います。
要するに、政治家など国民の声には寄り添えない。
そういう事です。
ボランティアの方が、よっぽど寄り添え、力になってくれる。
それが現実です。