親子だからこそ、互いの有益重視で。

ある公営住宅の一室で、代行業者が部屋の片付けを行っている。

依頼したのは、この部屋に住む70代男性の息子。

 

男性は1月に体調不良で入院、今後の一人暮らしは困難だとわかり、

30年間疎遠だった息子に病院から連絡が入った。

しかし、息子は「面倒を見たくない」と代行業者に依頼。

公営住宅を退去し、介護付き施設に入れる手続き、そして葬儀・お墓の手配も

「家族代行サービス」が行う予定だという。

 

サービスを手がける一般社団法人LMNの遠藤英樹代表理事

「ここ2、3年で、依頼は3~4倍になっている」と語る。

 

「親を捨てたい…」ネット上には親の面倒を見ることに限界を感じる子どもたちの

声がある。

そんな中、先月『母を捨てる』なる本が出版された。

「私は何度も何度も、母に『殺された』」の書き出しから、

ノンフィクション作家の菅野久美子氏が、自身の体験をもとに綴った一冊だ。

 

すごく身近な問題だと思います。

親子関係は血縁でつながってる事が基本ですが、そうでないケースもある。

まず、子は親を選べない。

そこは絶対に変わらない訳で。

世の全ての親子が、ケアしたりされたりするのが当然だという世の中は、

もう存在しないと思う。

虐待や育児放棄が増える昨今、親の面倒を看るのが当然だとは思わない。

 

だからこそ、互いに有益な環境を作るのだと思う。

普通に考えて、30年も疎遠だった親の面倒は見れないと思うから。